1. エグゼクティブサマリー
東京23区の駅近ビルで稼ぐ、堅実な“増益マシン”です 📈
ヒューリック(3003)は、旧富士銀行系の店舗網を出自とする総合不動産会社で、東京23区の駅近・優良立地に賃貸オフィス・商業ポートフォリオを集中保有する準大手デベロッパーである。2025年12月期は経常利益1,729億円・純利益1,143億円と14期連続で過去最高益を更新し、2026年12月期も会社予想で15期連続最高益を見込む、極めて安定した増益トレンドを持つ。
現在株価¥1,766に対し、予想PERは10.4〜11.1倍、PBR約1.4倍、予想配当利回り約3.8%と、三井不動産・三菱地所ら大手と比べ明確に割安かつ高配当である。短期の主眼は2026年7月28日の上期決算、加えて教育事業「鉄緑会」買収と新中長期経営計画(2036年 経常3,000億円・ROE12%程度)が中期の成長ストーリーを補強する。一方、ネットD/Eが高く、金利上昇局面での感応度が主要リスクである。
2. 事業構造と競争優位性
事業ポートフォリオ
- 賃貸事業(中核):東京23区の駅近優良立地に集中したオフィス・商業ビル。低空室率のもと安定賃料収入+大型物件売却益が収益を牽引。
- 開発・売却(回転型):販売用不動産の売却でキャピタルゲインを継続計上。賃貸ストックと開発フローの二層構造。
- 多角化・成長事業:高齢者施設・環境(インフラファンド)・教育(TOMAS、鉄緑会)。「不動産の商社化」の具体化。
競争優位性
- 立地の質:東京23区・駅近に絞った希少性の高いポートフォリオ。含み益とダウンサイド耐性の源泉。
- 長期増益・増配の実行力:14期連続最高益、13期超の連続増配。経営の予見性が高い。
- 成長投資の機動力:AA格級の信用力を背景に、M&Aで景気循環を平準化。
3. 直近業績とファンダメンタル
| 指標(FY2025 実績) | 実績 | 前期比 |
|---|---|---|
| 営業収益 | 7,274億円 | +1,358億円 |
| 経常利益 | 1,729億円 | +12.1% |
| 純利益 | 1,143億円 | +12%(14期連続最高益) |
| 年間配当 | 62円 | +2円 |
期初計画(経常1,640億円)を大きく上回り、10月・1月と段階的に上方修正して着地。FY2026会社予想は経常1,850億円と約+7%の15期連続最高益を見込む。
4. バリュエーション
予想PER10.4〜11.1倍は大手デベロッパー(三井不動産 予想PER14.1倍)に対して割安。予想配当利回り約3.8%は東証プライム平均を大きく上回り、連続増配の実績と合わせインカム妙味が高い。PBR約1.4倍は保有不動産の含み益を考慮すれば過大ではない。